創業1917年、東京都墨田区で刷毛とブラシを製作する「宇野刷毛ブラシ製作所」。
「ブラシ」の歴史は比較的新しく、1874年頃にフランス製ブラシを手本に製造が始まったといいます。この製造に携わったのが、古くからの刷毛職人。
宇野刷毛ブラシ製作所でも、先代の頃は主に刷毛づくりに携わり、徐々に時代の要請に応じてブラシづくりにも着手するようになってきました。

揃えて置いてある毛を手の感覚だけでつかみ穴に埋め込んでいく''手植え''の技法が、毛が抜けにくく、丈夫なブラシの要。
現代の感覚を取り入れ、さらに伝統の価値を高めるシリーズが、オブジェにもなるこの「千鳥ブラシ」。
飛び立つ鳥の尾羽を意識して毛を植える穴に角度をつけ、広がりのある形に仕上がっています。
今にも飛び立とうとする「千鳥」の姿からは、新しい時代の到来を予感させてくれます。