仙台・藤崎でお披露目となった塩竈桜モチーフのステンドグラス。
デザインに使わせていただいた経緯がとても面白かった。
まず、宮城を題材とした作品があった方がいいと藤崎さんからご提案頂き、
七夕、伊達政宗、仙台萩・・・色々検討してみましたがピンと来ず、
店のお客様から頂いたアドバイス
「塩竈桜はどうだろう。実は国の天然記念物だよ」
写真を見れば、八重桜の豪華でどっしりとした塩竈桜。
季節的には少し早いけれど、見たことのない良いモチーフだと感じました。
そして塩竈桜を調べていくうちに決定的になったのがそのストーリー。
塩竈神社に咲く塩竈桜はかつて国の天然記念物であったが、老化による枯死により天然記念物を解除される。
しかし、桜の再生を強く望む地元の人々の声と、神社の努力、
そして京都の桜研究家により接木され、みごと復活。
国指定天然記念物に再指定されました。
失われつつあった自然の姿を人の手が復活させた。
そして奇しくも、今回の展示会のタイトルは「Hands of Human」
人の手の無限の可能性と、その優しさ、生み出す感動を問うたテーマでした。
その偶然とは思えない「想いの縁」に、このモチーフを使わせていただく心が決まりました。
今でも神社と保存会の皆様、そして地元住民のお一人お一人によって大切に守られている塩竈桜。
今春も素敵な花を咲かせてくれると思います。